2017年4月6日木曜日

【回転窓】カジノの磁力

金銭や物品を賭けて勝敗を争う賭博。日本でも古くから、さいころや花札などの賭け事が行われてきた。現在も競馬や競輪などに興じる人は多く、カジノ解禁に向けた動きも本格化してきた▼政府はカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備に向けた推進本部の初会合を4日に開催。本部長を務める安倍首相はクリーンなカジノを実現するため、世界最高水準の規制を導入し、それを的確に執行する体制づくりに取り組むとした▼依存症対策やマネーロンダリング(資金洗浄)といった犯罪の防止などカジノには解決すべき課題が確かに多い。それだけにネガティブな部分に議論が集中しがちだ▼だがシンガポールのIR施設を運営するマリーナ・ベイ・サンズの幹部は「カジノは収益・集客の柱の一つではあるが、ありとあらゆる施設機能を集めることで地域経済により広範囲に貢献できる」と指摘。メリットへの市民の理解を得る必要性を説く▼賭け事に限らず、スポーツなど勝負事には人を引き付ける磁力がある。2020年東京五輪後も訪日外国人の増加をけん引する目玉施策として魅力的な日本型IRを期待したい。

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